3~4歳の子どもは、語彙力がぐっと増えてきて、おしゃべりが上手になってきます。
しかし気持ちがたかぶっているときは、泣いたりぐずったりすることが多く、なかなか言葉では伝えてくれません。
それもそのはず、この時期の子どもは、まだ自分が今どんな気持ちなのかを表現する言葉を持っていないのです。だから、自分の気持ちにぴったり当てはまる言葉を選べるようになるには、大人の手助けや練習が必要になります。
その手助けの方法は、「子どもの気持ちを大人が代弁してあげる」こと。
たとえば、「おもちゃを取られちゃったから、くやしかったんだね」「もっと遊びたかったから、帰るのがさみしいんだね」などです。
「今」感じている感覚はどんな言葉で表現すればよいのか、子どもが自分で言えない分、大人が表現してあげましょう。
すると徐々に、「これがくやしいってことなんだな」「今、私はさみしい気持ちなんだな」と自分のことがわかってくるようになります。
そして、自分の気持ちを表現する言葉が何なのかわかると、今度は自分から、「うれしい」「たのしい」「いやだ」「くやしい」と具体的な言葉で表現できるようになっていきます。
さらに、相手や自分の行動を表現する言葉が身についてくると、「〇〇に△△をされたからいやだった」「〇〇が△△なのが悲しい」といった説明ができるようになっていきます。
自分の気持ちがわかるようになると、相手の気持ちを考える力も育ってきます。
自分が「うれしい」「たのしい」「いやだ」「くやしい」と感じるのと同じように、相手にも気持ちのたかぶりや、その理由があることがわかってくるのです。
ペチャットには、「いやだったね」「悲しいね」のように気持ちを代弁するセリフや、
「イヤイヤ」カテゴリーの様々なシーンに合わせて、「もう少し遊びたいよね」「パパと離れたくないよねー」などといった、子どもの立場に立った共感のセリフも入っています。
また、「わーいわーい」「やだよー」「えーん」とリアクションをするようなセリフもあります。
こうしたセリフを使いながら、気持ちを言葉にする豊かな表現力を育んでいきましょう。