5~6歳ごろになると、自分で自分の行動を少しずつコントロールできるようになり、時間や状況を意識して動けるようになっていきます。
また、公共の場でどう振る舞えばいいかなどの社会性も身についてきます。
ですが、過度な期待は禁物です。まだまだ自分で時計を見ながら先々の予定を考えつつ行動できるようになるのは、とても難しいことなのです。
「時間」が目に見えない抽象的な概念であるということが、子どもにとって身につけるのが難しい理由のひとつですが、それをわかりやすく目に見える形で見せてくれるのが、時計です。
特にアナログ時計は、針の進み具合で時間の感覚を知ることができるので、時間という概念を実感し、学ぶのにとても役に立ちます。
「◯分後に△△をする」と理解しやすくするためには、アナログ時計に目印をつけて「長い針がここにきたらお片付け」などと伝えるとわかりやすいですね。
ただ、それだけでは「気づいたらお約束の時間になってた!」ということもあるでしょう。
特に、自分が好きな遊びに熱中しているとあっという間に時間は過ぎていきますから、時計を気にしながら行動するのはなかなか困難です。
そこで、自分で時計を確認することが難しければ、アラームで時間を知らせるという方法があります。
ポイントは、遊びをやめなければならない時間に「もうやめる時間だよ」などと突然伝えるのではなく、少し前から何回かに分けて予告の声がけをすることです。
たとえば、「もうすぐ〇〇の時間だよ」「そろそろ準備をしようよ」と時間を意識できる予告があると、子どもも気持ちの準備ができます。
たとえば、ペチャットにはタイマー機能があります。
設定した時間に、ペチャットで次の行動を教えてあげたり、行動を促す声をかけたりすると、子どもは時間に気づいて行動しやすくなります。
大人も作業などをするときには、タイマーなどをかけておくと「あ、もうそんな時間か」と気づくことができますよね。子どもが時間を意識して行動するには、このようなちょっとしたサポートがあると成功率がぐっと上がります。
そして、もう一つ大事なことは、行動できたときにきちんとほめることです。
声がけで自分から準備を始めることができたら、すかさず「自分でできたね!すごーい!」などと言ってあげるのもいいですね。
行動を肯定されることで、「自分でできた!」「ほめてもらえた!」と嬉しくなって、さらに時間に対する意識が高まるでしょう。